ウクライナのIOTA事情を調べる
AS-039 RI0ZF Bering IslandからのR7KFのオペレーションは昨日9月19日の朝からお昼過ぎに多くの局にサービスできたようです。私のアパマンアンテナではキャッチできずでした。
さて、R7KFはQSLカードをvia HC direct or Bureauと指定していますが、R7KF Konstatinさんが住むQTHは2014年3月にウクライナからロシアへ編入されましたクリミア半島です。
昨日ご報告の通り国連ではロシア編入を多くの国が認めていません。
そのため、クリミヤ半島への郵便は日本郵便(JP)では現在届けることができない地域と指定しています。欧米の多くの国でも同様の措置がされているものと思われます。
もともと編入前並びに現在のウクライナの郵便事情もとても悪いエリアと理解しています。また、南ロシアもこれに準じて郵便物が日常茶飯事のように紛失している傾向を感じていました。
ウクライナのIOTAは2000年7月にEU-179、EU-180、EU-182が、2014年7月にEU-191がYOと共有して新しく誕生しました。この4つのIOTAの中でクリミア半島はEU-180に当たります。それ以前は黒海沿岸のIOTAはウクライナ、ルーマニア、ロシア、トルコなどありませんでした。
そのため、EU-180の運用はロシアのコールサイン運用ではクレジットを受付られません。
一昨年にもロシア局/PがEU-180より運用しましたが、RSGB IOTA Committeeはクレジットを与えませんでした。現在、このEU-180も中途半端な状態になっています。
私のQSLカード請求台帳の記録を調べて転記してみました。
①AN-006 EM1KY via UT7UA 1GS 2000年4月21日請求、11月20日受領
②EU-180 UU7J/P via UU7J 1GS 2001年7月30日請求、未回収
③EU-179 UR3GA via UR7GG 1IRC 2001年10月19日請求、11月12日受領
④EU-182 UR5FEO/P via UR5FEO 1IRC 2001年10月21日請求、未回収
⑤EU-180 UU7J/P via UU7J IBRS 2001年12月14日、未回収
⑥EU-182 UX3FW/P via UX3FW 1GS 2002年8月25日請求、9月20日受領
⑦EU-180 UU7J/P via W1TE 1GS 2003年5月3日、6月20日回収
⑧OC-189 3D2RI via UR3HR EMS 9IRC 2007年6月16日、8月22日ドナー分回収
①は南極IOTAでウクライナの基地です。②⑤⑦のEU-180 UU7J/Pは2回失敗した後にWのマネジャの新任により回収できました。④EU-182も一度失敗していますが、⑥の別の局で回収できました。
⑧OC-189 3D2RIはウクライナチームのIOTAペディションです。JA Friendsによるドネーション協力をいただきました。JPの国際為替が利用できず、ニューヨーク銀行経由でキエフ銀行へ送金しました。しかし手数料が7千円かかりました。QSLカード回収は別にしました。JA FriendsよりQSLカードとIRC9枚を郵便局が最も安全と指導いただきましたEMSで送付しました。
見事に事故にあいました。郵便局に掛け合っても「キエフ郵便局には間違いなく届いています」の一点張りでした。UR3HRに事情を説明してドナー全員分のQSLカードを私に送ってもらいました。
この①~⑧のリストをじっくりと見ていただけますと、SASEによる回収コストが現在のOQRSに比較して随分と安く感じます。また、この経験により、郵便事故が多い地域への送付は交信できたら、すぐにポストインする体制に変更しました。以来、ほとんど郵便事故がなくなりました。
【追記】
いろいろ考えています。7年ほど前にAS-069 Iony Islandへ行っていただくよう支援しましたUS0IW SergeさんはUA0IAというロシアのコールサインも持っています。例えばEU-180へ渡ってもらい、US0IW/Pで運用してもらうことはできないかと考えたりしています。
国際的にはウクライナのコールでEU-180から出れば認められるでしょうが、ロシア側は許可しないでしょうね。考えるほど頭の中が混乱してしまいます。
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