AS-200 Shikoku's Coastal Islands、AS-206 Honshu's Coastal Islands East誕生時の記憶
2014年6月に新IOTAとして誕生したAS-200 Shikoku's Coastal Islandsとその5年後の2019年6月に同じく新規に誕生したAS-206 Honshu's Coastal Islands Eastの思い出があります。
2014年のある日、四国沿岸のときはCP JAのJA9IFF中嶋さんが当時のRSGB IOTA Committeeへ提案書を作成されていました。JA5のみであるIOTA-076 Shikou Islandの分割です。いろいろな国内の資料からShikoku本島とそれ以外の分割を県別に行い、次に200メータルールの確認として、四国本土からの距離が200メータ以内の島が存在しないか(ルール上は200メータ以内は四国本土になります)、さらに島名の英語化をされていました。
たいへんな作業を終えられ、二度と追加の島が発生しないよう丁寧に作成されました。そのため、AS-200の島数は現在でもIOTAリスト上、JA-IOTAの中でも最多となっています。そのチェックが必要だと判断され、暇そうにしていました私にお手伝いの要請がきました。もちろん、強い関心がありましたので即答で引き受けさせていただきました。
続いて2018年8月にIOTAウエブにIOTA Ltd G3KMA Rogerさんのお名前で2019年6月に10件程度のNew IOTA誕生にかかる全世界からの応募を受ける募集が案内、発信されました。しばらくして中嶋さんより相談をいただき、企画案を送っていただきました。AS-117 Honshu's Coastal Islandsを分割する案でなんと二分割ではなく、三分割という大胆な案でした。三分割で出せば悪くても二分割でJAに一つ得られるとの発想でした。すごい執念を感じました。
前回と同様にAS-117の英語の島名を分割しチェック作業を開始しました。ところが三分割案は太平洋側をAS-117として、日本海側と瀬戸内海との案でしたので、それぞれその接点である青森県の太平洋側と日本海側、山口県の日本海側と瀬戸内海の区分、巌流島をどちらにするかなど悩みました。三つ目は瀬戸内海の東側の線引きをどうするかなどいろいろな資料を調べて中嶋さんへ報告しました。とても勉強になったことを記憶しています。
結果は翌月10月に開催されたRSGB Conventionにて半分の6IOTAが発表されました。採用されずどっきり、がっくりでしたが残り6IOTAを2019年6月に発表するとのことで希望はつながれました。
結果はご存知のとおり、AS-117 Honshu's Coastal IslandsがWestとして残り、AS-206 Honshu's Coastal Islands Eastが分割され新しく誕生しました。中嶋さんの狙い通り三分割とはならずの結果となり補助のカッコとして(JA0,1,2,7)が付けられました。このカッコも大切な要素だと思いました。太平洋側ではJA3和歌山県とJA2三重県の県境、日本海側はJA0新潟県とJA9富山県の県境でスパッと分けられました。
G3KMA Rogerさん曰く、「欧米のIOTAチェイサーから見て、JAのコールサインのプリフィックスで(AS-117 or AS-206を)判断できることが最も好ましい」と言われていました。なるほどと納得しました。
この二つのNew IOTAがJAに誕生した(勝ち取った)ことは本当に嬉しいことであり、そのベースにあるものはJAのIOTA申請者が常に増加し世界を引っ張るほどになっていることが大きな要因と思います。2023年1月末のIOTAリストにおける申請者数、8月のIOTA Ltdからのnew IOTA募集、そして2024年6月にNew IOTA誕生発表となります。
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