風のたよりで先日行われましたNA-244P 4A5D Maria Madre IslandのP取りの件でいろいろな話題が発生しています。QSLmgrのEA5GL Pedroさんが運用者との間に入ってIOTAルールの報告などをされて2日間6時間の運用予定が大幅に増えたようです。Club Logでは1100件台のQSOsが確認できますが、まだ確認漏れなどの追加がおきるかもしれません。EA5GLの報告では700局台と報告されています。
さらにIOTAウエブのNA-244ではすでにNA-244で承認されたような感じもしています。
Verified activations of NA-244
Callsign Island
4A5D Maria Madre
そこで現在と過去のIOTA Directoryから、Provional IOTAから正式IOTAにするルールの文章を調べてみました。11冊の1992年から2018年までのIOTA DIRECTORYと現在IOTAウエブに掲載されている分です。IOTA DIRECTORY製本分の年度とエディション。記載メッセージのみです。よく見るとかなり異なり面白いです。
1992年
記載なし
1995年 E.2.2
minimum 50 contacts with different stations in 5 countries
1997年 日本語版 E.2.4
最小限5カントリーの異なる50局とコンタクトする
2002年 E.2.4
minimum 200 contacts with different stations in three continents
2004年 E.2.4
minimum 200 contacts with different stations in three continents
2007年 E.2.4
minimum 200 contacts with different stations in three continents
2009年 E.2.3
minimum 200 contacts with different stations in three continents
2011年 E.2.3
minimum 1000 contacts with different stations in five continents
2014年 E.2.3
minimum 1000 contacts with different stations in five continents
2016年 E.2.3
minimum 1000 contacts with different stations in five continents
2018年 ADDITIONAL NOTES NOTE 2 (A.5.3)
minimum 1000 contacts with different stations in 5 continents
2023年 IOTAウェブより
A.5.3 IOTA委員会は、証明書類提出による暫定参照番号の確定前に、5大陸の異なる1,000局との交信を行う事を要求します。 証明書類提出時に、交信数の情報を付け加える事を忘れないで下さい。 この要求の背景の理由は以下の注釈2に記述されています。
A.5.4 IOTA委員会は、交信・ログの保持・証明の準備・QSL発行の姿勢に重大な疑いを生じた運用者の行為に対し、暫定番号承認の保留を決定する可能性があります。 特に、以前の運用でQSL発行に不備があったり、選択的又は差別的なQSL発行であったり、ドネーションを強要する様な、容認出来ないQSL発行方針等、これら1つ以上に当てはまる場合に、保留処置は適切な判断だと考えます。 運用者が自身のケースを述べる機会を与えられた後、このような措置は寛容に行われ、IOTA委員会全員の判断で行われます。
A.5.5 例えばAF – (空白)の様な不完全な番号でリストに記載されるIOTAグループからの運用を計画するDXペディショナーは、初期の段階でIOTAのステータスを確定するために、訪問する島の詳細をIOTA委員会に連絡して下さい。
しっかり確認していただくとIOTAプログラムの発展を感じると思います。
なんと1995年のルールは5カントリー(DXCC)から50局でした。IOTA件数が1000を超える中で全世界に均等に新しいIOTAと交信していただくためにこの基準が作られたことを記憶しています。2011年のルールより「5大陸から異なる1,000局」となりました。
結論として今回のNA-244 4A5Dは完全に1,000局に未達です。したがって、毅然とクレジット付与を拒否するか、IOTAルールの1,000局を1000 QSOsまたは700 stations程度に変更すべきでしょう。でも1000から700局に下げて凹むのはルールの毅然性を失ってしまいます。このようにRSGB IOTA committeeからIOTA Ltdまでの長年をかけて守られたルールを1回のことで変更すべきではないと考えます。
簡単なのは年内にもう一回運用して500QSOsほど上乗せすればすべてうまくいくと思います。
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